もし、愛犬の寿命をもっと延ばすことができたら・・・?
愛犬に健康で長生きして欲しいという願いは、全ての飼い主さんが思うことですよね。
そんなあなたはきっと、すでに普段から愛犬の健康に気を配っているのではないでしょうか。
ラベルをチェックしてから選び抜いたドッグフードをあげて、日々のお散歩量や快適な空間で過ごしてもらうための空調にも気を使っていたり。
実はもうひとつ、さらに長生きさせるためにできることがあるようなのです。
愛犬の長生きの秘訣、それは毎日の歯磨き!
なんとアメリカの獣医師によると、愛犬の歯を毎日磨くことで寿命は17~18歳に伸びるだろうと言われてるのです!※参考文献1
犬種にもよりますが、一般社団法人ペットフード協会によると、犬の平均寿命は14歳前後ということなので、それよりも3、4歳も長生きできる可能性があるということになります。
この記事では、なぜ歯磨きが長生きの秘訣なのかや始め方など、愛犬の歯磨きについてまとめました。
さらに歯磨き以外の秘訣も6つ用意したので、ぜひ最後まで読んでお役立てくださいね。
この記事でわかること
- なぜ歯磨きが長生きの秘訣なのか
- 歯磨きの方法
- 愛犬を長生きさせるための6つの秘訣
なぜ歯磨きで愛犬の寿命が延びる可能性が上がるの?
それは、歯磨きで愛犬の口の中を清潔に保つことで、歯周ポケットから細菌が血流に流れることで起こる「心臓病」、「肝臓病」、そして「腎臓病」を防ぐ確率があがるからです。※参考文献2
アメリカのニュース番組、フォックス21が取材した獣医師Dr.バークイストによると、歯を磨くことで約20%ほど愛犬の寿命を延ばせるとのこと。
大手保険会社による調査では、犬の死亡原因のトップ3が
- 1位・・・ガン
- 2位・・・心臓病
- 3位・・・腎不全
となっているので、2位と3位が歯磨きで予防できるかもしれないと言っても過言ではないかもしれません。
歯磨きはいつから始めてもいいの?
「うちの子はもう10歳だし、今更歯磨きを始めても遅いんじゃないの?」
そんな風に思ったかもしれません。
だけど、歯磨きは何歳からでも遅くありません!
もしあなたの家族が今まで健康を気にせず好きな物を食べてきたせいで病気になったとします。
そして
と言っていたら、
って思いませんか?愛犬の歯磨きもそれと同じ。
3か月でも1か月でも多く愛犬の寿命が延びるのであれば、やってみて損はないですよね。
少なくとも、現在進行しているかもしれない歯の痛みや問題を遅らせることにつながるはずです。
ちなみに、早すぎるということもなく子犬の時から始めても問題はないそうですよ。
思いたったが吉日、今日から始めてみませんか?
歯ブラシは毎日しないと効果ないの?
歯ブラシはできれば毎日が理想ですが、まったくしないよりは2日に1度、又は1週間に2、3回の頻度ですることが推奨されています。
毎日が理想とされるにはちゃんと理由があって、
- 歯垢(プラーク)は24時間ほどで固くなる
- 固くなった歯垢はやがて歯石となる
- 歯石が歯肉炎や歯周炎の原因になったり、歯と歯の間を広げてポケットに細菌が入りやすくなる
からなんです。
だからできれば毎日、それができなければ1週間に2、3回の頻度で、完全な歯石になる前に歯を磨きたいですね。
愛犬が歯磨きを嫌がらないでできるようになるには?
1、愛犬の口の中を触れるようにする
愛犬が歯磨きを受け入れてくれるようになるコツは、「ゆっくり、徐々に慣れさせる」こと。
まずは口の中を触ることに慣れてもらいましょう。
もし口周りを触られるのがイヤな子なら、触られるのが好きな場所から撫で始めて徐々に近づいていきます。
触れたらおやつをあげて褒めながら、毎日少しずつ繰り返します。
時間がかかるかもしれませんが、口元や口の中を触らせると良いことがあると思うようになるので根気よく続けましょう!
2、歯磨き粉を舐めさせる
口の中が触れるようになったら、歯磨き粉を指にとって舐めさせます。
色々な味があるので、愛犬が好きな味を探してみてくださいね。
3、歯ブラシに慣れさせる
歯磨き粉に慣れたなら、次は歯ブラシにも慣れさせてみましょう。
もし愛犬が抵抗するなら、始めは指にガーゼを巻いてそれで歯を磨くのでもいいと思います。
私も最初はガーゼから始めました。
また、シリコン製の柔らかい歯ブラシもあるので、こちらを試してみてもいいかもしれませんね。
4、歯ブラシで歯を磨く
それでは歯ブラシで歯を磨いていきましょう!もちろん、どうしても歯ブラシがイヤな子にはガーゼやシリコン製の歯ブラシでも大丈夫。
最初は数本だけ、歯を触る程度でおしまいにして、褒めてからご褒美をあげます。
あくまでも「慣れて歯磨きを嫌がらなくする」ことが当面の目標なので、毎日少しずつ歯磨きの練習をしてみましょう。
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その他に愛犬の寿命を延ばすためにできること6つ
1. 適切な食事を用意する
さてそれでは歯磨きが愛犬の寿命を延ばす手伝いをしてくれるとわかったところで、その他にもできる秘訣を6つまとめました。
まず一つ目、それは適切な食事を用意すること。
普段から気を付けておきたいことは、
- 成長に合わせたフードに切り替える
- パッケージの裏をよく読み、何が入っているか確認する
- 体重に合わせて適切な量を与える
- ドライフードは酸化したものを与えないよう1か月以内に使い切る
- 缶詰やウェットフードは開封後別の容器に入れ替えて冷蔵庫に保管する
など。
疑問に思ったことがあれば、かかりつけの獣医師に聞いてみましょう。
私の愛犬アンディは肝臓の数値が高く、どのようなフードを与えたら良いか獣医さんに相談したことがあります。
また、ドライフードより缶詰やウェットフードの方が歯垢が付きやすいとされていて、水分を含んだ柔らかいフードを与えている場合は、よりこまめな歯磨きを心がけることが大事になります。
2. 定期的な健康診断
病気の早期発見のために、定期的な健康診断をすることも長生きの秘訣になります。
特にシニア期(7~8歳)になると、半年に1度の健康診断が多くの病院で推奨されています。
さらに普段から愛犬の様子をチェックすることも大事。
- イボや膨らみ、形の変化
- 体重の増減
- 皮膚の状態
- 目の状態
- 毛艶、量
- 匂い
- 歩き方
- 耳の中
- 口の中(歯、歯茎、舌)
などは普段のスキンシップで確認すると良いですね。
どれも陽性でしたが、悪性の場合もあるので口の中も定期的にチェックすることをおすすめします!
3. 適度な運動
愛犬にとって運動は、体のみならず心も健康に保つためになくてはならないもの。
散歩の量は1日に2回、30分前後~1時間ほどが理想とされていますが、犬種や年齢、体の状態によって変わるので、愛犬にあわせた適度な運動量を心がけます。
例えば若くてたくさん運動量が必要な犬種の場合はいつものお散歩に階段の上り下りを加えたり、老犬ならその子のできる範囲で短いものを3、4回に分けるなど、無理をせず一緒に外に出ることを楽しみましょう。
また、雨などの天候で散歩に行けない場合は室内でできる運動で代用します。
- ロープで引っ張りっこ
- ボール投げ遊び
- かくれんぼ
- 部屋のおやつを探す遊び
などは特に、足腰を使ったり動き回る遊びなのでおすすめです。
4. 温度の管理
犬が快適に過ごせる室内の温度は、一般的に夏場だと21~25℃で、冬場は19~25℃と言われています。
- 夏は冷房を入れる。扇風機など風が直接当たらないようにする
- 冬はブランケット、洋服などで体周りを暖かくする。暖房の乾燥に注意
ただし愛犬の年齢、体調、そして犬種によって(シングルコートかダブルコートかの違いや、暑さに強い、弱いなど)も違うので注意が必要です。
さらに老犬になると体温調節がし辛くなるので、室内から室外への急激な気温差も負担になることがあります。
その場合は服を着せたり、寒さや暑さ対策を十分にして、できるだけ気温を平均に保つことが大切になります。
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5. コミュニケーション
狼が祖先だった犬は、群れて行動する動物です。
群れの中でのコミュニケーションが大事だったように、人間と犬という一つの群れの中でのコミュニケーションはとても重要な役割を持っています。
イタリアのバーリ・アルドモーロ大学の獣医学部が2018年に調査したところによると、犬は人間の声を聞いただけでそれが「喜んでいる」のか、「悲しんでいる」のか、そして「恐怖を感じている」のか理解することができるとのこと。
愛情を伝える声掛けは愛犬の精神的な安定にもつながり、それが体に「体調」となって現れ、健康の手助けをしてくれるはずです。
6. 適度な脳への刺激
脳への適度な刺激は愛犬の脳の老化防止になり、健康な生活を維持することにつながります。
「疲れた犬は良い犬だ」
というフレーズを聞いたことがありますか?
疲れるというと、走り回って疲れるというイメージがわきますが、実は脳を使うことで得られる満足感としての疲れもとても大事なんです。
脳を使う遊びは大きく分けるとこの3つ。
脳を刺激する遊び
- ノーズワークなど嗅覚を使う遊び・・・ノーズワークマット、かくれんぼ、おやつ探し
- クリッカーで頭を使う遊び・・・クリッカーで芸やコマンドを覚えさせる遊び
- 引っ張ったり押したり体も使う遊び・・・知育トイなど
かくれんぼやおやつを探させる遊びは、道具もいらずすぐにできるのでさっそく愛犬と遊んでみてはいかかでしょうか?
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うちでは定番のコングから、ニーナオットソンのパズル、ノーズワークマットまで色々愛用しています。
おわりに
以上が愛犬の長生きの秘訣でした。
愛犬の長生きの秘訣は歯磨きで、獣医師によるとそれにより平均寿命より3、4歳長く生きられる可能性があること。
そして犬の死因である病気のトップ3のうち、2つが歯が悪いことでなる病気でもあること。
さらに普段から体調を整える生活をさせてあげることが、愛犬が長生きする秘訣です。
今からできることとして、
- 毎日もしくは1週間に2、3日の歯磨きをする
- 愛犬にあったフードを適量与える
- 定期的な健康診断に連れて行く
- 適切な運動量を心がける
- 愛犬にとっての適温を保つ
- 声掛けで愛情を伝え、愛犬に精神的な安定を与える
- 適度な脳への刺激を与える
があげられます。
ぜひ、ひとつからでも始めてみてくださいね。
参考文献※1…Westside animal hospital "Living Longer by Taking Care of Those Precious Teeth" ※2…Fox21 Local news "Dental Care For Your Pets Could Help Them Live Longer"