アメリカのペット事情

【アメリカのペットショップ】生体販売は禁止されているの?アメリカでペットを飼うには

2022年4月20日

アメリカでは日本より動物愛護が進んでいると聞くけれど、それじゃあペットはどこで入手するのが一般的なの?と思ったことはありませんか?

この記事ではアメリカのペットショップの様子と、具体的なペットの入手方法についてまとめました。

この記事でわかること

  • ペットショップで犬猫は売られているの?
  • アメリカではどこでペットと出会う?
  • ペットショップでの譲渡について
  • ペットショップってこんなところ

ほとんどのペットショップで犬・猫は売られていない

アメリカにある多くのペットショップでは、犬や猫は販売されていません。

なぜかというと、多くの都市や郡で「パピーミルから来た犬、猫またはうさぎをペットショップで販売してはいけない※1」という法律があるから。

※1. Humane Pet Sales Laws・・・パピーミル経由の犬猫うさぎをペットショップで販売することを禁止する法律

まーぶる
アメリカ全土で禁止ではなく、例えば東京都では規制していないけど、港区のペットショップではパピーミルから来た子の販売禁止、のような感じですね。

そしてカリフォルニア州(※2017年~, California AB 485)とメリーランド州(※2018年~, Maryland HB 1662)に至っては、いかなる経由から来た犬、猫またはうさぎでもペットショップでの販売を禁止する法律があります。

つまり、カリフォルニアとメリーランドではペットショップでの犬猫の販売禁止!

以前ノースカロライナに住んでいた時は、地元の小さなペットショップで犬猫を販売していました。2008年ごろは、週末に行われる地元のフリーマーケットでも販売されているのを見たことがあります。その後ジョージア、カリフォルニア、バージニアと引っ越してきましたが、一度もペットショップで犬猫を販売しているのを見たことがありません。

ペットショップは犬や猫を譲渡(アダプト)できる場所

ペットショップでは犬や猫を販売してはいないけれど、パピーミルからレスキューされた子やシェルターの子達を譲渡できるイベントを行っています。

例えばアメリカ最大手のペットショップ、「ペットスマート」では、年に3回あるナショナル・アダプション・ウィークにて各地でアダプションイベントを行う他、地域によっては頻繁にイベントが行われることも。

ペットスマート ペットチャリティーズ

もちろん、ペットショップ以外からもオンライン上で近所の保護動物を探すこともできますよ。

ペットファインダー

アメリカではペットはどこから迎え入れるのが一般的?

まずはこれを見てください!

アメリカで最も大きな動物愛護団体のひとつである、ザ・ヒューメインソサエティオブザユナイテッドステイツ(The Humane Society of the United States)によるAPAAの2021-2022年度における調査では以下の通り。

 犬  猫 
 保護施設やレスキューから譲渡  40%  43% 
 ペットショップから購入  9%  8% 
 ブリーダーから購入  21%  4% 
 その他  30% 45%
Where Do People Acquire Pets?

アメリカではペットショップから犬や猫を購入する人はなんと1割以下という結果になっています。

まーぶる
これはすごい数字じゃないでしょうか!

日本の場合は、2021年度の一般社団法人ペットフード協会による全国犬猫飼育実態調査にて、犬は5割、猫は3割半の人がペットショップから購入したとされているので、この差はとても大きいですね。

ペットショップでの譲渡の手続きの流れ

アメリカ全土とカナダに1650店舗あるペットスマート。

譲渡の手続きはお店ごとに少し違いはありますが、事前におおまかな流れを知っておくことでスムーズにペットを迎え入れることができます

  1. 気になる子を探す
  2. 実際に触れあってみる
  3. 書類に記入する
  4. 家に連れて帰る

聞く限りだと、日本ほど厳しい審査やアダプト後の交流はなさそうです。

1、気になる子を探す

譲渡イベントに来る犬や猫は、地元のレスキューグループやシェルターなどから引き出された子たちです。

猫の場合はイベントよりも前に店内に展示され、犬の場合は当日にやってくることが多いです。

店舗にもよりますが、猫の場合は気になった子がいたらすぐにスタッフに事前予約は必要か聞いてみましょう。場合によっては手続きに予約が必要な場合もあります。

2、実際に触れあってみる

イベントでは実際に触れあってみて相性がいいかなどを試すことができます。

その際にはレスキューグループのスタッフにどんな性格か、何を食べているか、どういった理由でレスキューされたのかなど情報を集めます。

また、スタッフからも飼育環境(庭があるか、小さい子供はいるかなど)を確認されます。

3、書類に記入する

気になる子との触れあいもバッチリできて、いざ譲渡となる場合はレスキューグループが提供する書類に記入する手続きに進みます。

ただしスタッフが書類を確認して、場合によっては譲渡先としてふさわしくないと判断された場合は断られることも。

4、家に連れて帰る

大体の場合、当日に連れて帰ることができますが、レスキューグループによってはバックグラウンドチェックをしてからの引き渡しになることも。

さらに、引き渡し前に訪問し、飼育環境が適切か確認する場合もあります。

ペットスマートでの譲渡には、通常手続き料金がかかります。ペットによって異なるので、はじめに確認してくださいね。

※2 ペットスマートでの譲渡会の場合です。その他のシェルターや保護団体はそれぞれ違ったルールがあります。

実際のペットショップはこんなところ

店内には犬、猫、魚や小動物の餌やペット用品が売られている他、魚やハムスターなども販売されています。

アメリカの大手ペットショップでは、店内にペットグルーミングサロン、動物病院、ペットホテル、トレーニング教室などが設置されていることがあります。

また、パピープレイデート(子犬のための社会化の練習)や、ホリデーシーズンになるとコスチュームを着ての写真撮影会など、年間を通してたくさんのイベントが行われています。

カーブサイド・ピックアップが便利!

ここ数年、アメリカ国内の色々な大手ストアーで見かけるようになったカーブサイド・ピックアップ

オンラインストアで店舗を指定して商品を買うと、数時間後には用意しておいてくれるサービスです。

専用の駐車場に停めて連絡をすると、車まで商品を持ってきてくれるので、重たいドッグフードなどを持ち運ばないで済みとっても便利ですよ!

おわりに

アメリカのペットショップ事情、いかがでしたでしょうか。

全体的に見て、正直アメリカの方が動物愛護が進んでいるように見えます。

だけど、ペットのマナーや健康に関することは、日本の方一人ひとりの方が意識が高いと個人的には感じています。

お互いの国の良いところを取り入れて、今後もペット達がより良い暮らしができるようになると良いですね!

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